DIYで使う木材といったらツーバイ材を思い浮かべる方も多いと思いますが、そのサイズは?と聞かれたらよくわからないというかも少なくないのではないでしょうか。
かくいう自分もワンバイツーやツーバイフォーといった代表的サイズしか覚えていません。
ただしサイズは規格で統一されていますのでワンバイ材やツーバイ材を使ってモノづくりする際は、設計しやすいという利点があります。
これは日本国内の統一規格ではなく世界規格なので、もしあなたがアメリカでワンバイ材やツーバイ材を買っても日本のものと同じサイズです。
ワンバイ材にしてもツーバイ材にしてもホームセンターで必ず売ってる木材ですから見た事ある人も多いのではないでしょうか。
この木材を使えばDIYで作れるものなら、たいていのモノは作れてしまいます。
規格サイズ
このワンバイとかツーバイっていうのは、もともとアメリカの住宅建築する際の2×4工法からきている規格で各サイズごとの大きさが決まっています。
前述しましたがサイズが統一されている事から設計しやすいですし、そのバリエーションの多さからたいていのモノは事足りますから便利です。
ワン(1)とかツー(2)とかの単位はインチです。
本来1インチは25.4mmですが、1インチから削り出すからと言う理由でワンバイ材のワン(1)は19mmとなります。
ツー(2)は倍だから38mm、ここまではいいのですがスリー(3)は3倍の57mmではなく63mmとなります。
ちなみにフォー(4)は89mmです。
ワンバイ材
1×3や1×4はメジャーなサイズでホームセンターでもよく置いてあるサイズです。
1×2以下も使い勝手はいいので大きめのホームセンターだと置いてあります。
ただし、厚さが19mmと薄いので縦にも横にも反りやすいので買う際は注意して見た方がいいでしょう。
この辺のサイズはメジャーなサイズではないので大型のホームセンターにしかありません。
1×10以上は大型店でも置いていないかも知れません。
ツーバイ材
この辺が一番のメジャーサイズだと思います。
DIYに興味がなくとも聞いた事のあるサイズじゃないでしょうか。
ホームセンターであればほぼ置いてあります。
2×6はベンチや棚とかで使用しますが2×8以上はあまりDIYでは使いません。
2×8以上は大型ホームセンターでないと置いてないケースが多いので、もし使いたい場合は郊外の大きめのホームセンターに行くか問い合わせるかして探した方が無難です。
スリーバイ材
スリーバイ材のラインナップは2サイズです。
このサイズだと汎用と言うよりかは痒い所に手が届くと言った使用目的になるのかなと思います。
DIYで使う場面はないと言ってもいいでしょう。
フォーバイ材
フォーバイ材のラインナップは3サイズです。
4×4はウッドデッキや柵の柱として使うので一般的ともいえますが、4×6と4×8はDIYレベルで使うようなサイズではありません。
もし使うとしてもガレージとか倉庫(物置レベルではない)下手すれば家スケールの構造物に使用するレベルです。
筆者自身、4×6も4×8も現物を見た事ありません。
材質
そもそも木材はハードウッドとソフトウッドの2つに分類されますが、ワイバイ材やツーバイ材で使われる木材は基本的にソフトウッドです。
ソフトウッドにも種類がいくつかあるのですが基本的にはSPF材かホワイトウッド、そしてレッドシダーと呼ばれる種類です。
SPF材
- S(スプルース)マツ科トウヒ(東檜)属の常緑針葉樹
- P(パイン)マツ科マツ属の常緑針葉樹
- F(ファー)マツ科モミ属の常緑針葉樹
要は属性が違えど同じマツ科の針葉樹を材料とした木材と言う事です。
細かく言うと属性によって木目が細かいとか、色が黄色いとかマツヤニが出やすいとかありますが属性の違いにこだわってホームセンターをはしごすると言うのは非現実的です。
いずれにしても素人目には、ほぼほぼ同じと言う事でSPF材として売られていますので属性に執着する必要はありません。
またSPF材は無垢材(集成材ではない1本の木から削り出した木材)です。
前述したようにソフトウッド(柔らかい材質の木)という事とあわせて、無垢材の習性上どうしても反りやすいという短所もあります。
ホワイトウッド
- 主にスプルース(東檜)が原料の集成材
SPF材が無垢材に対してホワイトウッドは集成材(小さい木材を寄せ集めて接着剤で固めたもの)です。
無垢材に比べて反りは出にくいですが、逆に曲げて使う事になる場合は折れやすいと言う欠点にもなります。
また当然、継ぎ目があるので天然素材と言うよりは加工品感が出てしまいます。
レッドシダー
- DIYで使用するレッドシダーはウエスタンレッドシダーと呼ばれる米杉がほとんど
- 米杉(ウエスタンレッドシダー)ヒノキ科クロベ属の常緑針葉樹
ソフトウッドの中で一番耐久性が高く反りもSPF材に比べると出にくい。
また耐久性が高い事から屋外での使用も可能。
SPF材と同じく無垢材で色は赤みがかっておりSPF材やホワイトウッドと明らかに違いが分かる。
価格は高価になるのでウッドデッキなどの屋外で使うか、屋内であれば部屋の天井や壁と言ったDIYと言うより永続的に使う箇所に使用される事が多い。
SPF材の特性
DIYの観点からしますとワンバイ材やツーバイ材というのは基本的にSPF材です。
ツーバイ材の幅ではまかない切れないテーブルの天板や奥行きを深くとりたい棚などの場合はホワイトウッドの集成材を使用しますがDIYで物を作る基本材料はSPF材です。
SPF材のメリットとデメリットをまとめてみました。
メリット
- 柔らかめの木材なので加工が楽
- ホームセンター等で入手が容易
- 無垢材の為、継ぎ目がなくキレイ
- 安値
デメリット
- 水や湿気に弱く耐久性が低い
- 反りや欠けが多く品質が安定していない
- 面取り加工されているので合わせ目に溝ができる
- 販売時の切断面が荒く、そのままでは塗装がムラになる(特にオイルステイン系)
どんなものにもメリットとデメリットがあると思いますが、屋内で使用するものであるならSPF材でも問題ありません。
ソフトウッドで柔らかい木材と言っても十分な強度はありますので、無理な使い方をしない限りベンチやテーブルとしても使用できます。
ただし水場や屋外では腐ったり虫の被害もでるので基本的には屋内使用の木材と考えた方が良いでしょう。
プロや上級者でも当然SPF材は使いますが、加工しやすく入手しやすいと言うのは初心者にはうってつけ材料ではないでしょうか。
電動工具があるに越したことはないですが、手動のノコギリでも切れますしネジだってドライバーで下穴なしで打ち込めます(さすがに手動で数をこなすと疲れますが)。
棚を作るだけならノコギリだけでも、ディアウォールやラブリコといったアタッチメントを利用して壁に穴を開ける事もなく簡単に設置できたりします。
1×4や2×4を購入したホームセンターのカットサービスを利用すればノコギリさえ要りません。
まとめ
- ワンバイ材、ツーバイ材の長さの単位はインチだが忘れて都度、表やプライスカードで確認
- SPF材やホワイトウッドは加工も塗装も容易
- SPF材は入手しやすいが反りや欠けが多いので購入の際は要チェック
- SPF材やホワイトウッドは基本的に屋内向けの木材
- SPFのS(スプルース)P(パイン)F(ファー)にこだわる必要は無し
- メジャーなサイズならホームセンターにある
知識として材質とか細かく書きましたが、小難しいこと考えずに棚とか簡単なものから作成してみてはいかがでしょうか。
各ご家庭の設置したい場所の寸法だけ測って、簡単な設計図を書いてカットサービス活用すれば後は組み立てるだけです。
ディアウォールやラブリコといったアタッチメント使えば賃貸や壁に穴をあけたくない場所でも設置可能ですよ。
レッツ Do It Yourself!!